NTTテクノクロスNTTグループのネットワーク接続型デジタルサイネージ

デジタルサイネージならひかりサイネージ-NTTテクノクロス

COLUMNコラム

2018年11月13日 コンテンツ

災害や火災などの緊急時におけるデジタルサイネージ

(コンテンツイメージ:デジタルサイネージコンソーシアム「デジタルサイネージ 災害コンテンツガイドライン(第2版)」より)

緊急時における情報提供は、放送などのマスメディア、WEBやアプリなども含めたデジタルメディアなどが有効であるのは言うまでもない。しかし、東日本大震災の際に明らかになったように、バッテリーや通信ネットワークの問題などから、デジタルサイネージにも一定の役割があることは明らかである。

震災を契機に、デジタルサイネージに関する業界団体である(一社)デジタルサイネージコンソーシアムが中心となり、2013年6月に「災害・緊急時におけるデジタルサイネージ運用ガイドライン 第1版」を取りまとめ、2014年6月に改訂版として第2版を公開しており、誰でもここからダウンロードすることができる。

Lアラート

これらを受けて、具体的な緊急時の情報源としての「Lアラート」をデジタルサイネージで利用するための取り組みが始まった。Lアラートとは、総務省のWEBには次の通り記載されている。

「安心・安全に関わる公的情報など、住民が必要とする情報が迅速かつ正確に住民に伝えられることを目的とした情報基盤です。地方自治体、ライフライン関連事業者など公的な情報を発信する「情報発信者」と、放送事業者、新聞社、通信事業者などその情報を住民に伝える「情報伝達者」とが、この情報基盤を共通に利用することによって、効率的な情報伝達が実現できます。全国の情報発信者が発信した情報を、地域を越えて全国の情報伝達者に一斉に配信できるので、住民はテレビ、ラジオ、携帯電話、ポータルサイト等の様々なメディアを通じて情報を入手することが可能になります。」

【参考】
総務省のLアラートに関する説明サイト
一般財団法人マルチメディア振興センターのLアラートに関する説明サイト

Lアラートの情報をデジタルサイネージに表示するにはいくつかの課題がある。まず、現状では情報伝達者としてデジタルサイネージ事業者が情報の内容について一定の責任をもつことが求められる点である。これは元々のLアラートの情報提供先、つまり情報伝達者が新聞社や放送局などの一定の規模や体制を持って報道を行う者だけが想定されていたためである。デジタルサイネージの場合は、通常そういう体制を取ってビジネスを行うことは稀である。よって何らかの緩和策、もしくは対策が必要である。

また、提供されるデータの形式がXMLであるために、多くのサイネージシステムではそのまま表示することができないので、変換表示のためにシステム化、または別のフォーマットとして静止画や動画などで情報が提供されないと扱いにくい。
こうしたことは、各デジタルサイネージ事業者単位で個別に対応することは現実的ではない。そこで総務省らは、何からの共通化、標準化をおこなうために共通基盤を作る必要があると考えている。そのためにデジタルサイネージコンソーシアムから、2016年4月に「デジタルサイネージ標準システム相互運用ガイドライン 第1版」が、2017年2月には同第2版が発行されている。

【参考】
デジタルサイネージ災害コンテンツガイドライン(第2版)
デジタルサイネージ標準システム相互運用ガイドライン(第2版)
【別紙1】SPFインタフェース仕様書(第1版)
【別紙2】SPF-XML仕様書(第1版)

こうした動きをさらに具体的なものとするために、平成30年度予算で「Lアラートから情報伝達者に提供される情報」の地図・ピクトグラム化等の標準仕様を策定するための予算が要求事項として設定されている。


(コンテンツイメージ:デジタルサイネージコンソーシアム「災害・緊急時におけるデジタルサイネージ運用ガイドライン(第2版)」より)

自治体独自の情報

Lアラート以外の方法で、各自治体が住民に対して情報提供をしているケースも多い。例として多いのは、メールやSMS、TwitterなどのSNSで行われているものだ。これらがLアラートにも同時に配信されることもあるが、多くはLアラートとは異なるシステムや運用フローであることが多い。これらの技術的な仕様や運用ルールはバラバラであるために、デジタルサイネージと連携するためには個別に対応することになる。特にサイネージに表示をする場合には、情報が新たに更新された場合の対応の仕方をよく確認しておく必要がある。これを怠ると古い情報がいつまでも表示され続けうることも考えられるので十分な注意が必要である。

火災

緊急時というのは、災害のような比較的広範囲に発生するものばかりとは限らない。たとえば火災は特定の施設建物において発生することのほうが多い。そうするとLアラートや自治体にはその詳細情報はなく、各建物に自動火災報知装置などから情報を得て、デジタルサイネージに表示をする必要がある。また通常の自動火災報知装置は警報音の鳴動か、日本語による館内放送だけによることが多く、聴覚に障害がある人、外国人には伝わらない可能性もある。そこで消防庁が中心となり、2018年3月に「外国人来訪者や障害者等に配慮した火災時等の情報伝達・避難誘導を目的とするデジタルサイネージ活用指針」が公開された。

【参考】
「外国人来訪者や障害者等に配慮した火災時等の情報伝達・避難誘導を目的とするデジタルサイネージ活用指針」


(コンテンツイメージ:デジタルサイネージコンソーシアム「デジタルサイネージ 災害コンテンツガイドライン(第2版)」より)

緊急時のNHK非常災害時緊急放送の利用

緊急時において、NHKの非常災害時緊急放送をデジタルサイネージに表示を行いたい場合は、前述の「災害・緊急時におけるデジタルサイネージ運用ガイドライン 第2版」の附章(3)にその条件についてまとめてあるので参照されたい。

合同会社江口靖二事務所
デジタルメディアコンサルタント
江口 靖二

一覧に戻る
TEL045-212-7421
お問い合わせ、ご意見、ご要望はお電話でも承っております。
お気軽にご連絡ください。受付時間 10:00~17:00(土日祝祭日および年末年始を除く)